なんてね

悲しい日は白い服を着て 神さまに媚びを売らないとね

酸素

どこに居ても息苦しいことを忘れていた 街の喧騒の一部でありながら、どこまでいったって何にも交われないことに気付かないふりをしていた 浅い呼吸に慣れた肺が捻れて笑う もっと苦しめと背を硬くさせる これ以上苦しみたくないと願いながら たったひとつの…

鮮やか

特別な夢の中、平凡な明日を生きていた 変わりたいと願った先の 変わり果てた自分を見るたびに 言葉にならない音だけが鳴っていた 色を塗るのは簡単だった 無色に戻すことだけ どうしてもできない

嘘つき

言葉になんてしたくないのに、 言葉にしないと消えていく 言葉になんてできるわけないのに、 文字にしないと初めからなかったみたいに忘れてしまう 名前のない靄がかった感情に、知っている名前を無理矢理当て嵌めて正解にする そうすると少しだけ安心できて…

ぼろぼろに削られて 鉛のような痛みも呑み込んで 耐えて、耐えて、耐え続けて そうして呼吸を紡いで見せた 大丈夫なフリをしているフリをした 安価な痛み止めなんて所詮は薬のなり損ないで 苦味すらもチープに溶けていく こんな世界で笑うには壊れてしまうほ…

ねぇ生きてるの?

久しぶりだね。 ずっと生きてたの? わたしは随分と生きてたよ。 わたしはもう、もう、言いたいことなんて何にもなくってさ。あんなに殴り書きのように湧いていた言葉がやっぱり、ちっとももう顔を出さないんだ。ずっと一緒に居たのにね。夢を叶えた罰かしら…

ひとつ夢を叶えたんだと、わたしに教えてあげたいよ。悲しみを悲しみで終わらせない方法を見つけたんだよ。 それでも生き抜いてきたんでしょう、と言われて、そうだ。わたしはそれで生きてきた。いちども死なずに生き続けてきたんだって叫びたくなった。抑圧…

ラブレター

左目が乾いた。いたくて、つらくて、それでもぱちぱちと拍手のように目蓋を叩いた。 幸せのジェスチャーの仕方がこの世には沢山あるのだと、私は知っていた。2人分の食料、誰かの影を切り取った写真。楽しかったと、口に出さずにSNSに放り投げること。 凡庸…

忘れ物を探しにいくような2018

ほんとうはこうしたかった。ほんとうは寂しかった。ほんとうは、ひとりぼっちでも生きられた。 目隠しもせずに見えない見えないと瞑った目蓋を無理矢理にでもこじ開けて見た世界。ずっと観ていた世界に、ふれた。 温度も、触感も、かたちも、ほんとうのほん…

あなたが悪い あたしが悪い そんな言葉で今日を乗り切って明日を迎えたって 結局ぜんぶが今日の続きで 希望の消えた朝に見る太陽は どれだけ眩しくたって眼球を焦がすだけ

来ない春をゆめみてた

悪を破裂しそうな程に孕んだハイヒールの音はいつだって乾いていてわたしは安心する しなびた世界に子孫は残したくない 博打は好きだが無謀な賭け事はしたくない よくわたしを産めたものだと今更に感心する あなたはわたしがこの世でびしょ濡れにされて雨混…

はじまりのずっとまえ

あなたは私をおぼえているだろうか。 わたしは貴方を、貴女を。ただしいかたちでおぼえているだろうか。 生まれ変わるという意味を知った。 四六時中脳内で暴れ回っていた言葉の子どもたちはどこかへと身を潜め、わたしの日常を邪魔することはなくなった。 …

顔の右側のこめかみから頬骨にかけて激痛が走っています。んーマンダム

孤独から目を離し 手放しに平和を謳歌する事は案外存外に簡単で 逆さまになっているような違和感は奥へと仕舞い込んでしまえた。 あんなにも明るく 痛みすら感じた光も慣れてしまえば何ともなく むしろ便利にすら感じた。 あんなにも穏やかで 何もかもを隠し…

大嫌いだ

募金箱を抱えて立っている人間が酷く嫌いだ。 耳の悪い老人のように大きな声を張り上げ、遠い国の子どもたちの不幸を語るその声すら嫌いだ。 1人10円でも10人が募金すれば100円になる、と小学校低学年の時に見たテストの問題文のような言葉を高らかに叫ぶそ…

「身体に悪いことはいつだって好きだけど それだけじゃ死んじゃうよ。そんなの私が可哀想。フェアにいこうよ フェアに」

ころん

「何かを認めるために何かを否定して 誰かを否定するために誰かを認めて 本末転倒って言葉知ってる?」

角の削れた四角形

愛の残骸を掻き集めたところでそれはパズルでは無いのだから 完成なんてしないよ。 何処もかしこも悲しいほどに健全で 幸福で あたたかい香りがしていた。言葉に表してしまうのを躊躇ってしまうほどに 正しい形をしていた。 強く強く願えば なんだって叶うと…

「ああ 死んでしまいたいわ。 生きるとは 途方も無く恐ろしいことですもの」

君の成長、そして進化論

"人類は少しずつ進化してきたよ。そしてきっと、それは遠い昔の話だけではないと思うの"

楽園なんてもういらない

明け透けな体温に感情を乗せて せぇの で渡ってしまえたら良かった どうしてか聞こえたの 踏切のおと

梅雨に通夜

通り雨のように きっと一瞬でやんでしまう涙でも 今止めてほしいと思った 今止められるのは ただ一人だと知っていた だけど 縋り付くには二本ばかしの腕じゃ頼りなくて 寒くて縺れた舌は 言葉を器用に封鎖して 震えた

お前の愛は 酷く小さいね

今更に零される言葉を 陳腐だと笑う 枯れる前に水をくれればよかったのにね 欲しいって 何度も言った わたし

夏、終焉

いつか父と母の眠る墓を掃除するのだと思うと駆け出したくなる 私の半分はおとうさん 残りの半分はおかあさん スイートポテトは芋が無くなったら作れないんだよ ね

自ら育てた闇に食われ人は死ぬ。 上を知れば人は欲しがる。 際限の無い欲望は何処から湧き出るのか。 それは死ぬまで続くのか。

青臭い空の下で目を覚ます理由ばかり探してる

さらに、夏

人生クーリングオフしてやるよ。

またしても、夏

こんな世界さっさと終わらせちまおうぜ!

奢りとかいらないそんなにお金困ってない最近綺麗になったねっていつの私と比べてんの 愛は地球を救うって地球もたまったもんじゃないね他人と他人で育まれる愛で私が救われるわけないのに aからcまでに比喩った愛情なんかコウノトリがどっか運んでったよ”と…

純文学

わたし 水槽より海で泳ぎたい 愛よりもっと恋したい