酸素

 

どこに居ても息苦しいことを忘れていた

街の喧騒の一部でありながら、どこまでいったって何にも交われないことに気付かないふりをしていた

浅い呼吸に慣れた肺が捻れて笑う

もっと苦しめと背を硬くさせる

これ以上苦しみたくないと願いながら

たったひとつの救われる方法を知りながら

今日も目を瞑って耳を塞ぐ

何も言わぬよう口を閉ざして

そうして苦しいと喘ぎ続けている