2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

純文学

わたし 水槽より海で泳ぎたい 愛よりもっと恋したい

膝を折り畳み 孤独に触れるたび ちっぽけな細胞が束になって 悲鳴を上げていた

道端に置かれた錆びたゴミ箱のように 現れる朝から逃げる手段をちっとも持たない

わたしの話 これでおしまい

この焼けるような情動が 焦げるような衝動が 君にはわからないんだろう。わたしは ただ 気まぐれのように与えられる穏やかで和やかで排他的とも言えるような時間があればそれで良かったのだ。どんな高価なものよりも それは強く強く輝いていて とても愛しい…